最速で繁盛店を目指すならフランチャイズに加盟しよう!

世界一の焼肉ファストフードを目指す!

焼肉ライク 有村 壮央 社長

 今月から、現在注目のFC本部を紹介する新シリーズがスタートする。フランチャイズ加盟をご検討中の個人の方々や、コロナ禍をきっかけに業種転換や新規部門展開を図る企業の成功に、本連載が少しでもお役に立てればと願うものである。
 一般的に飲食店の成功の確率は10%程度と言われているが、優れたFC本部に加盟すれば、70~80%の成功は可能だ。マルチFCとして多店舗展開する企業の社長から、しばしば「今後1000店舗を超えるFC本部はどこか?」と聞かれる。最も可能性の高い企業の一つだと私が思っているのが、一人焼肉のイノベーター・株式会社焼肉ライクだ。今月は、私のクライアント先でもある同社の有村壮央社長にお話を伺った。
 焼肉ライクの経営理念は「お客様のお腹と心を満たす」、ビジョンは「世界一の焼肉ファストフード」である。


日本初の一人焼肉ファストフード

焼肉ライクは現在国内に92店舗(直営7店、FC80店)、海外に37店出店している。2019年4月に会社設立し、わずか3年半で129店と急成長した。コロナ禍にもかかわらず、国内で毎年25~30店オープンしてきたことになる。
 標準店舗は20坪28席。トップクラスの店は月商1500万円で、坪売上75万円、客席回転率19回転を記録した。その繁盛ぶりを見て、近鉄リテーリング(近鉄グループ)、幸楽苑、バッファロー (オートバックスのメガFC)も加盟している。
 郊外店舗で「一人焼肉」業態を成功させるのは厳しいだろうと私は考えていたが、驚いたことに幸楽苑が郊外で12店舗成功させている。店内の配置は1人席が4割で4人席(家族席)が6割。ファミリー層にも対応できているところがポイントだ。しかも家族全員で焼肉を食べて6000円と大変お値打ちになっている。
 焼肉ライクの看板メニューは次の3種。
1 匠カルビ&ハラミセット 200g 1530円
2 オールスターセット 250g 1880円
3 メガ盛りセット 300g 1380円
(いずれもご飯・スープ・キムチ付き)
 牛肉中心のメニューであり、円安のため原価は少し高めだが、シンプルなオペレーションなので人件費は低く、FLで58.5%だ。
 平均月収は約1000万円で、償却前利益率は12.5%。設備投資は4000万円で、投資回収は3年。加盟金は300万円、保証金100万円、ロイヤリティーは5%である。
 新しい取り組みとして、レモンサワー・ハイボール(ダブルサーバー)が60分飲み放題の席(完全予約制)を用意した。現在27店舗で導入しており、客単価もアップした(平均1900円)。
 有村社長は、「短期回収で儲けるのではなく、長く街に愛される店づくりを目指します」と語る。


一から出直し、焼肉と出会う

有村社長は学生時代、ワタミ株式会社・渡邉美樹社長の半生を描いた書籍「青年社長」に刺激され、飲食業に挑戦しようと決意した。
 大学を中退し、居酒屋チェーンで1年間店長を経験。23歳のとき高校時代の友人3人と資金を出し合い、干物と釜飯の居酒屋で独立した。1号店、2号店と成功したが、その後は立地の選択も荒くなり、失敗が続いた。10年間で13店舗にまで広げることができたものの、自分の求める姿には遠いと感じた。
 34歳の時、もう一度一から勉強したいと考え、「牛角」などいくつもの外食事業で成功した西山知義氏(株式会社ダイニングイノベーション創業者)が主催する「西山塾」の1期生として入門する。業務開発の天才と言われる辣腕経営者の西山氏からチェーンストア理論、新業態開発、経営管理などを学び、自分が何も知らなかったことに衝撃を受けた。
 もっと教わりたいと考えていた時、西山氏から「焼肉を一人でさっと食べられる業態を考えているので、一緒にやらないか?」と誘われ、「ぜひやらせてください」と即答した。そして自分の会社は専務に譲り、ダイニングイノベーションに入社。焼肉ライク1号店(新橋)の店長兼事業責任者となった。これにより、それまで日本の外食産業になかった「一人焼肉」のファストフードが誕生するのである。
 たった16坪21席の店で、月収1600万円の大ヒットである。客単価1350円、月の客数1万人以上、提供時間3分で、お客様の滞在時間は25分。当時私も視察に行ったが、効率の良い一人焼肉店のオペレーションに驚き、今後大手チェーンになるであろうと予測した。
 一人焼肉のアイデアは西山氏だが、形にしたのは有村社長の工夫と研究の成果である。2号店の新宿店、3号店の渋谷店も大成功し、5店舗となった2019年4月、有村社長は株式会社焼肉ライクの社長に就任した。


強みは他を圧倒する高回転・高収益

焼肉ライクの魅力を5つにまとめてまとめた。

1.1日最大19回転
 前述した通り、注目を受けてから3分以内に提供。お客様の平均滞在時間が25分だから、1日最大19回転も可能だ。
2.職人いらずの簡単オペレーション
 肉は工場でカットされて納品されるため、スタッフは盛り付けるだけの職人いらず。キッチンには包丁もない。
3.個食トレンドに対応した強力な換気設備
 1人1台の無煙ロースターなので、お客様はストレスなく焼肉を楽しめる。女性1人でも入りやすい店内設計も気が利いている。また、無煙ロースターと店内ダクト設備が連動しており、1時間で22.5回空気が入れ替わるので。コロナ禍でも安心をアピールできる。
4.攻めのメディア戦略
 朝定食(550円)、日本全国の名物焼肉シリーズ、焼肉フィットネスサブスクなど次々と新しい提案を仕掛け、メディアを活用した攻めのメディア戦略を打ち出している。
5.店舗オペレーションの研修動画180本
 スタッフはキッチンとホールのマニュアル動画を、全てスマホで見ることができる。動画は全部で180本ほどあり、YouTubeを見る感覚で研修できるのだ。また店内にカメラが4台(キッチン1台、ホール2台、レジ1台)設置されており、SVは映像を見ながら指導することが可能である。

 まだFC募集をスタートさせて3年半だが、加盟店のうち6割は複数の店舗を出店と、非常に好調だ。
 有村社長は「加盟店と一緒に焼肉のファストフードという文化を創っていき、マクドナルド、KFCに並ぶトップブランドに育てたい」と、ビジョンを熱く語った。


【企業情報】

社名/株式会社 焼肉ライク
設立/2019年4月
所在地/東京都渋谷区東3-12-13 べリータ6F
TEL/03-3407-6000
FAX/03-3407-6001
URL/https://www.yakiniku-like.com/


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