最速で繁盛店を目指すならフランチャイズに加盟しよう!

「かつや」「からやま」の価値ある商品で、進化・成長し続ける!

アークランドサービスホールディングス株式会社 代表取締役 坂本守孝

 マルチFCチェーン企業にとって、今後1000店舗を超えそうな勢いのある飲食チェーンがどこかというのは、大いに気になるところだ。並いる候補の中で、とんかつ・カツ丼の「かつや」は最も可能性の高いチェーンの一つと言えるだろう。
 かつや450店(直営・FC)を運営するのは、アークランドサービスホールディングス株式会社。同じく同社運営のからあげ専門店「からやま」126店などと合わせると、国内外で全15ブランド765店舗を展開している。今月は、この成長著しいアークランドサービスホールディングスの坂本守孝社長にお話を伺った。
 同社の企業理念は「永劫繁栄」「成果主義」「少数精鋭」「不可能と思うことを可能にする挑戦」だ。かつてのとんかつ料理専門店では1品が1000円を超えていた。ところがかつやでは、カツ丼490円(現在520円)、ロースカツ定食690円(現在720円)という衝撃的な価格でとんかつ料理を提供し、イノベーションを起こした。まさしく 不可能を可能にする挑戦」だったと言えるこの超お値打ち価格に、どれだけの日本人が驚き、幸せに思ったことだろう。もちろん私自身もかつや・からやまの大ファンである。
 かつやは人口10万人で1店舗成立するフォーマットに基づいて展開していると、坂本社長は語る。1億2000万人(日本の人口)ならば1200店舗だ。今後 フードコートやサービスエリア、駅構内などの出店が進めば、1000店舗は十分に可能である。

かつや・からやまのストロングポイント

かつやの平均月商は現在850万円、からやまは900万円。その数字自体も立派だが、ことにかつやの場合、2007年の 万円から180万円も上昇していることに驚かされる。上がり続けた要因は、商品力と知名度 ブランドイメージ の向上である。原価率は42%から34%に低減した。これはFC加盟店にとって大きなメリットだ。
 現在の直営店とFC店のバランスは、かつやが直営139店でFC311店、からやまが直営55店でFC71店。からやまのFCは、かつやのFCオーナーからの加盟が多く、かつやとからやまの両方に加盟している企業は15社に上る。
 両店のストロングポイントは以下の通り。

1.価値ある商品をリーズナブルに提供

 景気に左右されないお値打ち価格で、

 和風ファストフードとして新しいマーケットを作っている。


2.テイクアウト比率が高く、コロナ禍にも強い

 コロナ前においても、かつやのテイクアウト(デリバリーを含む)比率は35%あった。

 コロナ禍ではそれが45 50%に上昇(10 15%アップ)。からやまのほうは40%から50%へと上がった。

 テイクアウト比率そのものはからやまのほうが高い。

 デリバリーのみの比率(ウーバーイーツ、出前館など)は、かつやが9%、からやまが7%である。


3.カツ丼のシェア、業界ナンバーワンの安心感

 かつやの味に対するお客様の評価は、 大変おいしい と おいしい」を合わせると83%、

 価格は 大変安い と 安い で78%を占める。「安くておいしい」のは、飲食店の原点である。

 からあげは日本人の国民食的な人気フーズ。

 からやまは日本初のからあげ定食専門店であり、ニンニク、生姜を使用しない鶏肉の旨味を引き出す秘伝の漬け込みダレで毎日食べても飽きのこない味とファンが急増中だ。


4.シンプルオペレーション

 かつやではオートフライヤーを導入しており、誰が揚げても変わらない品質のとんかつを提供可能だ。


5.客層の広さ(老若男女に愛されるカツ丼・からあげ)

 かつやの客層の男女比は7対3 からやまは6対4。いずれも老若男女に支持されている。

 特にからやまの女性客が多いのは、主婦層がおかずの一品として購入する需要があるからだ。

 とんかつを家庭で調理しますか? との質問に対し、はいと答えたのは11%というデータがある。

 家庭で揚げ物を作る人は年々減る傾向にある。

 手軽に揚げ物を買えるかつや・からやまは、まだまだ成長の可能性が高い。



加盟企業の出店数、トップは29店舗

 私は拙著「会社も個人も最速で繁盛店を目指すなら、フランチャイズに加盟しなさい!」(あさ出版)において、加盟店が複数出店しているかどうかを優良フランチャイズ選びの指標の一つにするようお勧めしている。

加盟店が複数出店しているのは 成果(利益)が上がっている証でもある。50%以上の加盟店が複数出店していれば、優良本部と言える。かつやの加盟企業82社のうち51社が複数出店しており(62%)、出店数トップの企業は29店舗を出店しているという。2位は19店、3位は13店である 複数加盟・複数出店する企業は人材も豊富であり、事業部内でのキャリア形成もしやすく、ありがたいことだと坂本社長は言う。


ロイヤリティは出店数が上がるほど低減

かつやの標準店は36坪38席、からやまは42坪41席 店舗設備費(加盟金・保証金をい含む)は、かつやが7000 7500万円、からやまが8000 8500万円で、5年回収が基準である。駅前ビルインタイプだと坪数が少ないため、5500万円~6000万円だ
 出店比率はロードサイド9割、ビルイン1割。10万人で1店出店が可能ではあるが、立地や店前の車の通行量などによって変わる。男性の運転する車が1時間に700台以上12時間で8000台以上の幹線道路が望ましい。カニバリ(自社競合)調整に必要な距離としては、5キロドライブタイムで10分 が目安となる。

 加盟店対象の研修プログラムは、かつやが54日間 からやまが36日間で、現場研修が中心だ。スーパーバイザーは20 30店に1人 1カ月に1回の巡回指導を基本とし 1店舗オーナーや課題の多い店舗への巡回頻度は高くなる。

加盟金500万円で保証金200万円 ロイヤリティは5%だが、店舗数が増えることで軽減される。1~3店は5% 6店 %、7~9店4% 10店舗以上 % 20店舗以上は%となる。加盟企業としては、出店に意欲が持てる仕組みである。

好調なブランド

現在15ブランドで765店を展開するアークランドサービスホールディングス株式会社の、新ブランドを含む好調の3ブランドを紹介する。


●からあげ縁(ゆかり)

 テイクアウトのからあげ専門店。10坪程度の店で、現在45店舗を展開している。実はからやまはこの縁からスタートしている。

 縁のからあげを定食にすればお客様にもっと喜んでもらえるだろうという発想から始まった。推定3000億円という圧倒的な市場で中食ニーズが拡大しているという背景があるため、フランチャイズの事業化が可能なのだ。

 縁の加盟金は200万円、保証金100万円、システム利用料5万円と本部管理費5万円の固定額。

 初期投資は1130万円(物件取得費含まず)程度である。


●天丼 はま田

 コロナ前においても、かつやのテイクアウト(デリバリーを含む)比率は35%あった。

 新ブランドの高級天丼専門店で、現在 店舗。看板メニューはボリューム満点の江戸前天丼円。

 そばとのセットメニューも好評で、50代以上の年配客に支持されている。ロードサイドに老舗の天丼屋はほとんどなく、展開に期待が持てる。好調のため、事業拡大を計画中だ。


●東京たらこスパゲティ

 こちらも新ブランドで、現在3店舗。麺はもちもち食感にこだわった特製の生パスタ。

 「看板メニューは炙りたらこのお出汁スパゲティ99円である。

 女性向けのファストフードというコンセプトで新しい和風スパゲティを提案している。

 まずはフランチャイズ化も含めても含めて50店舗を出店していきたいと 坂本社長は意欲を見せる。


 アークランドサービスホールディングスの海外出店は、現在89店舗(かつや、からやま、天丼はま田) タイと香港を中心に展開している。

 坂本社長は、まずはかつやを600店舗へ、からやまを300店舗へと拡大していきたいと熱く語る。

グループ1000店舗達成は 数年後には実現可能だろう。今後がますます楽しみな外食チェーン企業である。



<収益モデル>
 かつやからやま
売上高   850万円(100%)   900万円(100%)
原価・人件費514万円(60.5%)   552万円(61.4%)
家賃   70万円(8.2%)    70万円(7.8%)
その他経費   108万円(12.8%)   117万円(13.0%)
ロイヤリティ   42.5万円(5.0%)   45万円(5.0%)
償却前営業利益   114.5万円(13.5%)   115万円(12.8%)


<開業資金>
 かつや からやま
加盟金    500万円   500万円
保証金    200万円   200万円
店舗設備費  6,300万円   7,300万円

合計     

7,000万円   

8,000万円


【企業情報】

株式会社アークランドサービスホールディングス株式会社 (東証プライム市場上場)
設立/1993年3月
店舗数/765店(国内 676店、海外 89店)
所在地/〒101-0062  東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング14階
TEL/03-5217-1531
FAX/03-5217-2531
URL/https://www.arclandservice.co.jp/
FC担当者/瀬戸一文




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